Jeans Takes Journey -SDGsの第一歩-

持続可能な社会生活の実現のためにSDGsというスローガン。ここ5年くらい目に入らない日はないくらい飛び込んできます。一番大きな変化を感じるのはコンビニで買い物をする時でしょう。小さなビニール袋が有料化されました。毎週末、スーパーでの一週間分の買い出しは大きなマイバックを二つ持参してます。一方で急な需要が発生したマイバックを生産するためにどれだけのエネルギーが使われ、環境負荷をかけたのか?それは全く報じられません。近年のゴミ焼却技術においてはビニール袋を燃やしても有害物質が僅かしか発生しない事はあまり知られていません。火力発電において「クリーンコール」と呼ばれる日本の技術がCO2その他大気汚染物質を大幅に減らしているという事を自負している日本人は少ないでしょう。

アパレル業界でもSDGsというのは重大なキーワードとなっています。それに配慮したブランドや商品でないと購入の選択肢に入らない、という人が多くなりました。私も大賛成です。環境に配慮し、生産背景に配慮したパーフェクトな製品をファーストチョイスに買う事はとても大事な事と考えます。しかし一方で綿花のプランテーションを営む方の需要は減ります。商品の付属品を作る印刷会社の仕事は減ります。そもそも服を作るという事自体が、エネルギーを大量に使います。一番のSDGsって服を買わない事なの?でしょうか。寂しいな。

相変わらず前置きが長くなりましたが、私は環境左派的な思考もなければ、強い保守思考もありません。思う事も感じる事もいくつかありますが胸の中にしまっています。切に思うのが、ファッショを楽しむ環境がこれまで通り続けばいいなって思っているだけ。そして私もそのプレイヤーの一員である事。


大好きなHip HopグループのTHA BLUE HERBの一曲に「孤憤」という曲があります。震え上がり衝撃を受けた18、9歳。

今,今,スピーカーの前にあるお前の2枚が,今,西暦何年なのか
どこの国か街かは想像もつかねぇ
皿は旅をする,時を軽く越える

私がこの曲を聴いたのは発表から8年後の東海地方。音楽は時も場所も超えて心に残ります。ファッションもそうです。児島で作ったJeansが東京でNYでLondonで何年も愛され続けます。メーカーとしてはごく当たり前の事です。そんな気概を持ってこそのアパレル産業です。しかし言葉に文章にした時になんて美しい事なのかと思いました。この美しさの継承こそがSDGsの始まりの一歩ではないでしょうか?

Jeansは耐久性に優れ、経年変化を楽しめる数少ないアパレル商品です。音楽のように時を超え、世代やボーダーを超えます。3歳の時東京に単身赴任に出ていた父が、岐阜県高山市に持って帰ってきたリーバイスの501を4歳の娘が週末になると「今日はジーパン?」と言って足を通します。地下鉄に乗り原宿でアイスクリームを食べ、北海道に旅行に行けばジンギスカンのタレをかけて汚しました。Jeansが旅をしました。