話はお盆明け。
編集長「ネタないんすか ネタ!?」
Ryuichi「暑すぎてジーパン穿いとらんやんけ! 海行ってねーちゃん撮りにいこか」
取材のネタが尽き始めた最近、面白いエリアやお店、企画はないかと常にアンテナを張っておりましたところ、気になるお店を見つけました。繊研新聞という業界紙から、「定店観測」という毎月とある1日のジーンズカジュアル店における、ジーンズ等、ボトムスの売上本数をレポートするという記事があります。当社はどちらかというと卸販売で売上の大部分を占めておりますので、販売店さんがどんな状況なのか!?というのは常に気になる指標の一つであります。ちなみにデータの提供店舗は東京は上野、名古屋は大須とアメカジ臭が強めなエリアの看板店様が選ばれており、皆様カルチャーの屋台骨を担っているに相応しい販売本数を記録されています。
マルカワ 湘南!!! ちょっと桁が違います。6月のジーンズが売れない月でこの本数。ちなみにこのデータ他の月も他店におおよそトリプルスコア以上の販売実績です。一体どうなってるの!?
実はマルカワ湘南店さん、私はとても耳馴染みがある名前なのです。それは、毎週月曜日になるとよーーーく事務所に電話が掛かってきているからです。
マルカワSさん「もしもし、フォローのジーンズとお客様お探しのジーンズについて、お聞きしたいのですが・・・森田さんいらっしゃいますか??」
編集長「はい、あいにく担当の森田は今席を外してまして・・・」メモメモ 森田さんへ
恒例すぎる毎週月曜日のこの出来事は定時の10分前に出勤する私と、コロナ禍以来、時差通勤がしっかり定着した当社の敏腕営業マンPysen MORITAとの毎週の決まったルーチンなのであります。そうマルカワ湘南店の営業担当はBIGJOHN TOKYOのインフルエンサーPysen MORITAでした。彼の週の始まりはメールチェックよりも先に私のメモを見る事から始まるのです。
編集長「マルカワ湘南店、異常な売上本数なんですけど・・・何者なんですか」
P/M「あぁー。文化遺産だからね。取材行ってきたら?」
編集長「文化遺産って、いぃ行ってきます汗」
P/M「ちなみに行き方はね。ちょっと遠いけど・・・バス停からスグだよ!」
本厚木駅より平塚ゆきのバスで15分ほど、相川中学校前バス停から歩く事スグではなく7,8分程。のどかな農道や国道へのバイパスを歩くと
どーーん!!
編集長 「スグって嘘やん!」
取材に対応してくださったのは「山本さん・大路さん・原さん」(役職略)いずれもベテランのマルカワさんの社員さんで、それぞれ店長も経験されたコアな会社を支えるメンバーの方々。
マルカワ湘南店:場所は神奈川県厚木市戸田。厚木と平塚を結ぶ国道129号線沿い戸田交差点に位置します。東名高速の厚木インターを降りてすぐ。周りに高い建物の少ない見晴らしの良いロードサイド。最初に気になったのは立地でした。お世辞にもとてもいい場所にあるとは言えないので、恐る恐る単刀直入になんでこんな場所なんですか!?と聞いてみました。そこには理由がありました。
皇族の御用邸のある葉山へ向かう道路であった事から、見晴らしを良くするため整備されたそう。創設者が何度もこの地を訪れ、一日中交通量などを調査されたそうです。ついには社内の反対を押し切りこの地に、ジーンズならなんでも揃う「マルカワ湘南店」のオープンに漕ぎつけたのだそう。ここは近辺の交通の要の場所であり、絶えず車通りがありました、賑やかな国道沿いのロードサイドのイメージとはそれますが、地域の方には重要な道路なのは間違いありませんし、近くの主要な神奈川の都市どこからもアクセスしやすい場所なのです。創業者がアメリカに視察に訪れた際に、モータリゼーションと家族で週末に買い物に行く姿に衝撃を受け、日本でもこうなるだろうと予期をして建てられた、歴史と由緒と先見の明が詰まったお店なのでした。
店内は2階建てで200坪の2フロア、合計400坪という面積を誇ります。天井の高さも印象的で、壁面はもちろん、中島まで展開されたジーンズの量は圧巻という言葉しか見つかりません。国内の主要メーカー中心に様々なブランドのジーンズやチノ、トラウザーが並んでいます。ちょっと小ネタですが、オーバーオール・サロペットだけで41種類。創設者が1960年代に視察で訪れたというアメリカの地で見た、ジーンズショップの姿から影響を受けた商品配置の構想が受け継がれています。
国道のロードサイドという立地もあるのか、アウトドア系アイテムやバイカー用デニムなども取り扱います。
光景を一言「圧巻」です。正直多すぎて店員さんの知識とか大丈夫なのって思ってしまったので、ちょっと意地悪なこと聞いてみました。ダンディーな山本さんが笑顔で「ここはベテランばっかりなので僕らより数倍詳しいですよ」と笑顔でご回答頂きました。皆様安心してお店に行って下さい。
購入頂いた商品をその場で丈上げ出来るのもジーンズショップの特徴の一つ。実際に伺った際もスタッフさんがミシンを踏んでましたが、縫製工場で見るようなスピードで丈上げをしていたのも印象的でした。かなりの数の丈上げをしてきた事が伺えます。
店内にはトップスアイテムも幅広く展開されており、トータルコーディネイトで買い物が可能です。中には親子3代で買い物に来るお客さんもいるというのは、お店に対する絶大なの信頼感を伺えるエピソード。また常時スタッフの方も沢山出勤されており、安心してお買い物ができる環境が揃っています。
アパレルの小売は、国内SPA業態や海外のファストファッション、セレクトショップ業態など多岐に渡ってしのぎを削っています。ジーンズショップと言う業態は、それらの影響を受けながらもしっかりと地域に根付いています。それぞれのアイテムにしっかりとしたストーリー性が重要になる時代だけに、それらを咀嚼し、お客様へと的確にと伝えられる信頼の出来るスタッフを擁するジーンズショップは、これからも愛されて行くでしょう。
マルカワ湘南店の成功の秘訣はなんだったのだろうか??それは、創業者の先見の明であったり、ジーンズなら何でも揃う圧巻の品揃え、そして抜群の知識とホスピタリティあふれるスタッフの方々。この3本が重なり、50年近く続く文化遺産のようなお店にまで生し得たのだと確信しました。
まだ伺った事のない皆さんは是非一度行ってみてはいかがでしょうか?
当然取材の模様はPodcastにしております
Shop Info
マルカワ湘南店 10:00-20:00 / 046-228-7085
〒243-0023 神奈川県厚木市戸田249-1
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